大磯砂は金魚に最適?そもそも大磯砂って何だか知ってますか?(大磯 砂利などともいう)

金魚に大磯砂

金魚の飼育によく使われる大磯砂って知ってますよね?趣味でアクアリウムをやっていると底砂の売り場で必ず見かけるこ大磯砂。どこのアクアリウムショップでも必ずおいてあるであろうと思われるほどメジャーな底砂です。その大磯砂ですが、なんで大磯砂っていうのか知ってますか?また、なんで金魚飼育に大磯砂が使われることが多いのか、大磯砂にどんな特性があるのかを考えていきます。

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大磯砂ってどんな底砂?大磯砂を使うメリットは?

それでは大磯砂がどんな底砂で、金魚飼育の場合どんなメリットがあるのか挙げていきます。

大磯砂はどこからくるの?

大磯砂とは、本来は神奈川県の大磯海岸で採取した砂だったようです。名前の由来は言うまでもなくその大磯海岸からだと思われます。採取した砂だったと書いたのは、現在はその大磯海岸での採取が禁止になっていて、実際には大磯海岸で採取されていないようだからです。

では、どこから採取してきてるのかというと、外国の海岸・砂浜で採取したものがほとんどだそうです。大磯砂という名称だけ使われていて、実際は大磯海岸ではとれていないものが販売されているというのが実状のようです。もちろんだからといってそれが悪いわけではありませんのでご安心ください。

大磯砂は金魚飼育には定番だね!


大磯砂と南国砂の違いは?別物?同じもの?

大磯砂と同じようなもので南国砂などという商品名のものなどがあります。これは大磯砂とどう違うのかといえば、正直似たようなものです。若干、南国砂のほうが明るいとかそういったこともあるかも知れませんが、性質はほとんど同じものです。

単純に大磯で採ったものではないとか(現在販売されているものはほとんど外国産との話も?)商標のからみで大磯という商品名が使えないから南国になっているとか、海外で採った砂利だからとかそんなところです。

なので大磯砂が売ってなくて南国砂しかなかった!という場合も別に代替品として使用してもかまいません。

大磯砂はメンテナンス性に優れる

大磯砂が選ばれる理由には、大磯砂は小さな石の為、何度洗っても壊れることがなく半永久的に使い続けられるということもあると思います。ソイル(土)などは、人工的に粒状に固められていますが、ずっと観賞魚の飼育に使っていると粒は次第に壊れてきて泥のようになってきます。

したがって、いずれは交換時期がきます。その点大磯砂はよほどの汚れじゃない限りこまめに洗うこともできますし、洗った際に粒が壊れることもありません。また、下記のプロホースのような製品で底砂から金魚の糞や枯葉などのゴミを吸い取る際も大磯砂は硬くて比重も重いため糞やごみと簡単に分離するため、糞やゴミだけを簡単に吸い取ることができます。

大磯砂は水槽の底面濾過(底面フィルター)に使いやすい

底面濾過とは底面濾過フィルターを使った濾過方法のことで低床全体を濾過フィルターとして使用する為、非常に濾過能力の高い濾過方法です。ただし、この方法は底面に敷いてある濾過フィルターの目が詰まってきたり、濾過フィルターの中に沈殿してくるたびに、リセットする必要があるため、ソイルや目の細かい砂などは使用しにくいです。(詰まりやすいため)

そういった時、適度な粒の大磯砂なら濾過フィルターの目を詰まらせることもほとんどなく、汚れてきたなと思ってリセットしするにしても、濾過フィルターと大磯砂を洗えばいいだけなので何度でも使用できます。また、大磯砂は粒と粒の間の通水性がいいということも底面濾過には向いている理由です。小さな砂や土ではせっかく底面濾過フィルターを使用しても底面に敷いてあるフィルターの目が詰まってしまうと水の循環・濾過がしにくく効果が小さくなってしまいます。

適度に水を通すから底面フィルターの濾材にも最適!


大磯砂は安くて入手が簡単!

冒頭でも言いましたが、大磯砂はほとんどのアクアリウムショップに置いてあるのはもちろん、ホームセンターのアクア用品のコーナーにも当然のように置いてあります。もちろん、安いので大量購入もしやすく、それが初心者にもマニアにも選びやすい理由となっています。

大磯砂はとにかく使いやすい!

大磯砂は粒が壊れるということがない為、頑丈でとにかくアクアリウムや金魚飼育の素人・初心者でも使いやすい底砂です。金魚の底砂に迷っている人がいたら、とりあえず大磯砂を使っておけばいいよとよく言われるくらいに扱いやすい底砂です。

色が暗いものが多いから金魚の色を濃く引き出しやすい

大磯砂は黒っぽい濃い色のものが多いです。金魚だけに限りませんが多くの魚が周囲の色に影響される保護色のようなものをもっています。メダカなどのように顕著ではありませんが金魚にもやはり多少はあるようで、色を美しくみるには暗い色の底砂や飼育容器が適しているといわれています。そういった意味でも金魚飼育に大磯砂を選ぶ理由にはなります。

金魚飼育に大磯砂を使うデメリットってあるの?

どんな底砂でも特徴があり、向き不向きもあるようにやはり、大磯砂にも大磯砂ならではのデメリットがあります。その後の金魚の飼育を左右するほど重要なものもありますので知っておいた方がいでしょう。

大磯砂は水質がアルカリ性~弱アルカリ性に傾きやすい

なぜ大磯砂の水質がアルカリ性~弱酸性に傾きやすいかというと、それがもともと海から採れたものだからということが関係しています。海岸で採取しているので当然、貝殻や珊瑚が紛れ込んでいます。飼育してるとこれらの成分が水中に溶け出し、水質がアルカリ性~弱アルカリ性に傾きやすい(一年もすれば大磯砂に含まれる珊瑚や貝が水質に与える影響はなくなると言われていますが)です。

水質が気になる人には酸処理という貝殻や珊瑚を溶かして水質の変化を抑える処理をする人もいるほどです。実際は大磯砂の個体差にもよると思いますが、アルカリ性にまで傾くようなことはあまりないので、中性付近で飼育すればよい金魚ではあまり気にしなくていいでしょう。

ただし、アルカリ性や弱アルカリ性を嫌う熱帯魚などで使用する時は、やはり酸処理はしておいたほうがいいという意見は多いです。

大磯砂に養分を持たない為、水草が育たない、育てにくい

金魚の飼育だけではありませんが、アクアリウムに用いられる水草はほとんどが弱酸性~中性あたりの水質を好みアルカリ性~弱アルカリ性を好む水草はほとんどありません。また、ソイル(土)などのように栄養分を含んでいませんので、当然水草は根から栄養分を吸収することができません。

もちろん、大磯砂でも肥料を添加するなどしてがんばれば水草を植えて繁茂させることも不可能ではありませんが、水草が育つための養分の吸収のしにくさ、や根張りのしにくさから、ソイルなどとは比べ物にならないほど、水草を育てるのが難しい底砂です。恐らく、初心者や素人では無理でしょう。

したがって大磯砂で使用する水草といえば、根を張らないマツモなどや、強靭な水草であるアヌビアス類、根を張らなくても成長できるアナカリスなどが中心となります。(探せばもっとでてくると思いますがとにかく育てられる水草は少ないです)

根をはる水草を育てるのが絶対無理とは言わないけどね・・・

硬い石の粒なので飼育容器に傷をつける

これはそのままなのですが、いくら角がとれて丸いといっても大磯砂は小さな石の粒です。ガラスやアクリルなどの飼育水槽の中でじゃかじゃか洗うと小傷だらけになってしまいます。仮に、水槽の中で洗わなくても水槽に入れるときに水槽の表面に傷をつけやすいです。多少の傷は覚悟したうえで使用するか、細心の注意を払って使う必要がありますね。

大磯砂の間や底面に糞が溜まりやすい

メリットとして、底面フィルターを使いやすいといった反面、金魚はたくさんの糞をするため底面フィルターや底砂の間に落ちた糞などを先程も紹介したプロホースなどで定期的に掃除する必要があります。このようにゴミが溜まりやすいため、むしろベアタンクより小まめに掃除をしないといけないということもありえます。

ベアタンクの場合は下記のフィッシュレットなどを使うことにより効率よく糞を集めることもできますが、底砂を敷いている場合は使えません。

▲フィッシュレットは糞を集めるのに強力ですがベアタンク以外では本来の効果の数分の一も得られません。

大磯砂を使用する際の手順

実際に大磯砂使用する時は、どうやって使用すればいいでしょう?そのまま、水槽にジャラジャラ注いで水を入れるというわけにはいきませんので最低限やっておくこと、気を付けることを書いてみます。

購入する際に、粒の大きさ砂の大きさを選ぶ時の選び方

大磯砂は、大粒、中粒、小粒などと大きさごとに分けて売られている場合があります。これは飼育者の好みとメンテナンス性などによりますが、結構重要なのが、大きいほど砂の粒の間をとおる通水性が高い、小さいほど通水性が低いということです。

もし、水草を植えようというのであれば植物の根張りのことを考えて小粒にするべきで、底面濾過に使用とするのであれば中粒あたりがおすすめです。理由はもちろん、通水性がいいことと、濾過フィルターの目を詰まらせにくいことです。個人的には大粒は大粒が好みの人かメンテナンス性を重視する人以外はあまり、選ぶことはないと思います。

大磯砂に限らず金魚の砂利の大きさは、大きければ通水性こそよくなりますが、大きすぎれば沈下性の餌を与えた時などすぐに隙間に入り込んだりゴミが入り込んだりしやすくなります。ということで個人的にはやっぱり、中粒~小粒がいいんじゃないかなと思います。

バケツなどに大磯砂を入れて洗う

買ってきた大磯砂はさすがに海岸で採取したものということもあり、いろいろなゴミや貝殻が混入しています。(もちろん、メーカーによって非常にきれいな状態な物もあると思います)水洗いするだけでもすごい汚れが浮き出てくるはずなので必ず洗ってから使うようにしましょう。

もちろん、見出しに書いた通り最初はバケツなどに入れて洗うようにしましょう。水槽内で洗うと水槽の表面に大量の小傷をつけることになってしまいます。

酸処理が必要な方は酸処理を行う

酸処理とは大磯砂に含まれる貝殻や珊瑚などを酸により、先に溶かしてしまい、水質がアルカリ性に傾くのを防ぐ為の処理です。正直な意見では金魚飼育に限れば酸処理は必要ないといってもいいです。ただ、水質にデリケートな熱帯魚を飼育する際に酸処理を行ったほうがよいでしょう。食酢などで案外、簡単にできますが書くと長くなるのでそれはまた別の機会に書きます。

気になる方は水質を検査しましょう

先ほど、金魚飼育にはさほど水質を気にせず大磯砂を使用できるというふうには書きましたが、気になる人は水質を計測してみるのもいいでしょう。同じ大磯砂という名称でも産地やメーカーによる違いはありますので当然、全てがまったく同じ水質を示すわけではありません。

気になったら水質検査して!

大磯砂は金魚に最適?:まとめ

いろいろと書いてきましたが結局、大磯砂は金魚の飼育に最適か?というと最適です!とも言いませんが、無難です、使って問題はないですといったところでしょうか。初心者でも使いやすい大磯砂ですがわりと注意する点がいろいろあるということも紹介できたと思います?皆さんは金魚の飼育に大磯砂を使ってみますか?(^^♪ いろいろな種類やサイズが選べるのでじっくり選んでくださいね▼

どれも綺麗だし、どれも金魚には使えるからじっくり選ぼう

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