金魚は屋外・野外で飼育しやすい観賞魚なんですよ(^^)多分、このサイトを読んでいるほとんどの人はご存知と思いますが金魚は、古くから日本で飼育されている(もともとは中国)観賞魚で祖先はフナにたどりつきます。ということで日本の屋外・野外でも十分元気に、健康に飼育できる観賞魚なんです。現在では数十種類の金魚を購入することができますが、そのほとんどの金魚が屋外飼育できますのでその方法と環境を解説してみます。
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屋外で金魚を飼育してみよう
それでは屋外で金魚を飼育する手順をおっていきます。
金魚を飼育する飼育容器を準備する
屋外で金魚を飼育する場合どういった飼育容器が考えられるでしょうか?もちろん、水がたくさん入り、水面が広ければ、ほとんどの容器で飼育できるでしょう。ですが、一般的なものをあげてみると、プラ舟(トロ舟)、睡蓮鉢(金魚鉢)、プランター、金魚用のタライなどでしょうか。そのほか衣装ケースなども使えなくもないですが、太陽光と屋外の雨風で早く劣化しますのでおすすめはできません。もちろん、屋内飼育と同じように水量が多いもののほうが水質が安定しやすく飼育は簡単になります。雨が大量に入りこむような場所に設置している場合は上面から数センチのところに穴をあけておくと雨水が上面からあふれ金魚がとびだすのを防げます。
ひとつずつ説明していきます。プラ舟は、ホームセンターでも購入できるコンクリートやモルタルを混ぜたり、左官で使用するあの緑色の大きなプラスチック容器ですね。金魚のブリーダーなどには大定番といってもいい飼育容器です。安くて水面も広くて丈夫で軽くて・・・と、まさに金魚飼育の為に作られたような容器です。(もちろん違いますが)金魚の飼育・管理のしやすさ、機能性でいうと一番の候補かもしれません。
次はプランターですが、こちらはもともと園芸用で植物を育てる為のものなので、ほとんどの場合、排水用に空いている底の穴に蓋をしてをふさぐ必要があります。場合によってはふさげないくらい大きな穴があいているものもあるので注意してください。もちろん、穴に蓋をした後は必ず接着するようにしてください。(下に掲載しているプランターは水生植物用なので穴は開いていません)プランスターは狭いスペースで何種類もの金魚を効率的に並べて飼育する場合などに便利でしょう。
また、プラ舟の時にもいいましたが、プランターなども雨で水位が上がったときのことを考えると、容器の上面から数センチのところに水抜き用の小さな穴をあけておいた方が良いでしょう。雨の日のオーバーフローによる金魚の飛び出し事故を防ぐのに役立ちます。
金魚の飼育容器を設置する場所について
屋外飼育では、設置場所は非常に重要なポイントです。自然の環境に合わせて水温が上下するからです。一日中、日光が降り注ぐような場所では水温があがり続け、ゆで金魚になってしまう可能性があります。午前中だけ日が当たる場所など、水温が上がりすぎない(極力水温の変化の少ない場所)、適度に日光があたる場所に設置してください。
太陽光を適度に浴びる方が金魚の健康状態も良くなりますし、金魚の色揚がりも促進されます。太陽光が長時間にわたり、毎日あたるような場所はコケが生えやすくなったり水質管理も難しくなってきます。ある程度、日光が当たるようならベランダなど(かなり場所をとるかもしれませんが)でも十分飼育することもできます。
底砂・低床を敷く
これも個人の好みではありますが、底砂を入れておいたほうがバクテリアも繁殖させやすく、水質も安定させやすい為、初心者ほど底砂を使用することをお勧めします。底砂を入れずに飼育することもできますが、頻繁な水換えが必要になってきます。水換えを特に苦にしない人は底砂を無しで飼育するのもよいでしょう。それはそれで飼育容器の掃除がしやすいというメリットもあります。
金魚は底砂などを口に含んで砂についたプランクトンやバクテリアなども食べるとされているので、底砂を入れておくと金魚が砂を口に含んだり、吐き出したりという姿を見ることができます。使用する底砂は、大磯砂を使う人もいれば、園芸用の赤玉土や水生植物の土を使ったりと様々です。
金魚は丈夫な魚なので水質が大きくアルカリ性や酸性に傾くものでなければ問題ないとは思いますが、不安な人は大磯砂など金魚飼育に定番の底砂を使用しておくといいのではないでしょうか。さらに、不安がある人は金魚を入れる前と入れた後、数時間で試験紙で水質を調べてみるのもいいでしょう。
水草や水生植物を植えるかどうか
金魚の屋外飼育でも、もちろん水草を植えるほうがいい結果を得られることは多いです。水草は、金魚にとって有害な物質を根から吸収し、光合成により、水中に酸素を排出してくれるからです。ただ、金魚は雑食で、食べれそうな水草浮き草はどんどん食べられてしまいますので植えられる植物は限られます。睡蓮などを植えると適度に日陰もできて金魚も落ち着くのでよいと思います。
金魚藻と言われるカモンバやマツモ、アナカリスなどは金魚はどんどん食べていきますので、金魚が食べるスピードが水草の成長スピードを越えていればあっという間に水草はまる裸にされてしまいます。これらの水草は金魚のおやつ感覚で入れておくにはいいのかもしれません。
ホテイアオイなども、水中の養分を吸収を十分吸収するので水質を安定させるのには有効です。また、ホテイアオイは金魚の隠れ家にもなり、産卵床にもなるので大変役にたちます。ただし、こちらも金魚の数が多かったりする場合はホテイアオイの根を金魚が食べて、ホテイアオイを枯らしてしまう場合があります。そのほかの浮き草も、ホテイアオイと同様に根を食べられますので、少数の浮き草を入れたところですぐに根を食べられて枯れてしまう可能性があるので注意してください。詳しくはこちらの記事をご覧ください▶金魚に最適な水草は何?金魚藻を使用する時の注意点!
水を入れて金魚を水合わせして導入
ここからは、通常、水槽に金魚をいれるのと同じ手順です。カルキ抜きした水を飼育容器に入れて金魚を水合わせしながら、新しい飼育容器に移しましょう。詳しくは下記の記事を参照してください。
屋外で金魚を飼育する際の金魚の選びは、もともと屋外で飼育されていた金魚を選ぶと飼育が容易になります。やはり、屋外での飼育に慣れた金魚のほうが丈夫で、屋外飼育にすんなり対応しやすいでしょう。逆に、室内で飼育していた金魚を屋外に出すときはなるべく、温度差の少ない季節などのほうが良いでしょう。屋内で飼育してきた金魚では屋外の水温変化など、環境の変化に耐えきれず死んでしまう可能性もあります。
屋外でも濾過器やエアレーションを使用する?
屋外飼育といえど、やはり金魚を過密飼育すると酸欠にもなりやすく、水も汚れやすいです。投げ込み式フィルターやエアレーションの為のエアストーンは入れておいた方が飼育は楽になります。もちろん、これは必須ではないので自分の飼育環境で判断すべきです。やはり、広い飼育容器で少ない数の金魚をのびのびと育ててあげるほうが、エアレーションなど必要なく育てることができます。例えば、下のエアーポンプなどは、屋外でも使えて、とても静かで大人気です。分岐管と一緒につかえば屋外のたくさんの水槽にエアーを送ることができるのでおすすめです。
屋外飼育ならではの四季の金魚飼育の注意点
金魚を屋外で飼育すれば、金魚は屋外の気候に合わせ四季を感じながら生活することになります。特に夏と冬には注意が必要なので簡単に書いてみます。
夏の金魚の屋外飼育
夏の金魚の屋外式は水温の上昇に注意することが大事にになります。設置場所には要注意です。午前中も、午後も日光が当たるような場所に置いてしまうとあっという間に水温が上昇してしまいます、夏にはよしずなどの日除けをかけて、日陰をつくったり、ホテイアオイなどを浮かべて、飼育容器のなかにも日陰をつくってあげる方がよいでしょう。
水換えにも気を付けましょう。夏はどんどん水が蒸発していきます。金魚は数日餌をあげなくても大丈夫といって、数日様子をみていないだけでも、思った以上に水量が減って、水温が急上昇していたり、水質の悪化が進んでいる可能性があります。金魚の活性も活発で、たくさん餌を食べてたくさん糞をして水を汚しますので、夏はよりこまめな水換えと、蒸発により減った分の足し水を忘れないようにしましょう。
冬の金魚の屋外飼育
冬の金魚の屋外飼育は夏とはまったく逆のものになります。水温が低くなるため、金魚は餌を食べにくくなり糞など排泄物をしにくくなります。特に水温が5℃程度になってくると、いよいよ金魚も本格的な冬眠状態に入ってきます。この時、変温動物である金魚は動きも鈍くなり、餌も食べにくくなってきます。(いっぱい食べるようでも消化不良を起こす可能性があるので与えすぎないように)
水温の低下に合わせて金魚に与える餌も、減らす必要があります。ほとんど金魚が動かない、泳ぎ回らないようなら餌を与えるような必要はありません。氷が張るような季節でも金魚は生きていけますが、冬眠モードに入った金魚は、なるべく動かさないように越冬させてあげましょう。また、ある程度の水深がないと金魚まで凍り付いてしまうので注意してください。
猫や鳥などの外敵対策
金魚は猫や鳥などに狙われやすいです。場所によってはアライグマなどに狙われることもあるでしょう。そういった時は、飼育容器に金網などをかぶせて金魚を守ってあげる必要があります。これで、ほとんど解決できるとは思いますが、猫や鳥などの外敵に目を付けられてしつこく狙われるようになってしまった場合は、最悪、屋外飼育をやめたり、ほかの場所に移動する必要もでてくるかもしれません。屋外飼育をする際は、自分が飼育する環境で外敵はいないか十分注意してください。
屋外の金魚飼育について:まとめ
屋外で金魚を飼育することは、基本的に屋内よりも金魚をしやすいことのほうが多いです。水温や外敵から金魚を守るために注意を払う必要はありますが、屋外で金魚に季節を感じさせながら飼育するのは、金魚の本来の姿でもあり、いいことであるともいえます。屋外ならではの睡蓮などの水生植物と一緒に育てれば、金魚の美しさもより際立つでしょう。屋外の金魚飼育には室内・屋内の金魚飼育とはまた別の魅力があります。皆さんもぜひ、屋外での金魚飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか(^^