金魚がまったく動かない・泳がない、動きが鈍い、元気がない、底に沈んでいる・・・もちろん、それらの金魚の動きが鈍くなるのにはそれなりの理由があります。それでは、なぜ、あなたの金魚が動かないのか、元気がないように見えるのか?要因を考えてみましょう。
金魚が沈んで動かなくなった原因は?
金魚を飼育していると金魚が底に沈んでじっとして動かなくなるという光景を見かけることがあると思います。その金魚は体調が悪いのでしょうか?それとも寝ているだけなんでしょうか?・・・・
金魚が眠っていて動かないだけの場合、金魚も寝るんです!
金魚も睡眠はとります。金魚の睡眠は人間のそれとは違い脳が活性化したまま眠るの浅い「レム睡眠」です。人間の睡眠とは違い休憩のようなものでしょうか。
睡眠(休憩?)の状態で動かない場合はもちろん金魚の体に異変はなく、水流のないところや、下の動画のような水草の間で休みます。(普通に水面付近で動かない場合も寝ているだけのことがよくあります)
また、金魚は昼寝をすることもあるようで金魚が昼間から底に沈んで動かなくても寝ているだけということもあります。
餌をあげれば元気に泳ぎ出すようなら、まったく金魚には問題ありませんのでもちろん心配する必要はありません。
水温が下がり金魚が冬越しの冬眠モードへ入っているかも?元気がないように見えるだけ?
野生のほとんどの魚がそうであるように金魚も変温動物である為、水温によっては活性に変化がおこり食欲が増したり、逆に食欲がなくなったり動かなくなったりする場合があります。
例えば、水温が10℃付近になってくるとかなり金魚の活性は低下し、代謝も悪くなり、餌をあげても消化不良気味になってくる場合があります。これは、冬眠に、越冬に備えたて省エネモードに入ろうとする金魚の体のしくみで、さらに水温が低下し、5℃を下回るような水温になってくると金魚は餌も食べることがなくなり、水槽の下の底の方からほとんど動かなくなり泳ぐこともなくなってきます。こうなってくると金魚の体は冬眠状態に入っている為、下手に動かさない方がいいでしょう。心配からもしれませんが、金魚の元気がないというわけではないんです。
この状態を避ける為には、簡単ですが、水温を上げることで解決できます。もちろん急激に水温をあげていくのはダメですが、ヒーターなどを利用して(屋内飼育なら暖かい部屋へと移動したり)みると、みるみる元気に活性を取り戻して元気に泳ぎ回るようになります。
もちろん、冬眠状態に入っていた金魚は体に問題があるわけではありませんので特に心配することもありません。屋外飼育の場合でも金魚鉢やトロ舟に水温計を浮かべておけば、より金魚の状態が把握できるかもしれませんね▼
水質が悪化していませんか?本当に金魚に元気がないのかも?
金魚の飼育水が汚れているか、水質が悪化していないか、などという判断はみれば分かると思うかも知れませんが、見た目が透明で澄んでいるから水が綺麗というわけでもありません。
水が透明でも金魚の排泄物や、餌の食べ残しからアンモニアや亜硝酸など、金魚に有害な物質が増えてきていても水の色は透明なままの場合もあります。見た目は綺麗で、金魚の体にも異変はみられない、水温も低下していないという場合は水質が悪化して金魚が元気なく底に沈んで動かなくなっている可能性があります。
見た目の水の透明度より、バクテリアなどの働きは金魚を飼育するうえで(金魚といわず観賞魚を飼育するうえで)超重要です。あまりバクテリアのこととかわからないという人は必ず知っておくべきだと思いますよ!
水換えの重要性はと水質をきれいに保つ為のバクテリアの重要性は下記の記事でも書いていますのでぜひ、参考にしてください。
金魚に元気がない・金魚が底に沈んで動かない
金魚に元気がなかったり(本当に元気がない)、金魚が底に沈んで動かないという場合は先ほどの睡眠とは違い、病気を発病している場合や飼育環境に異常をきたしている場合があります。一刻も早く原因を突き止める努力をしましょう。例えばどういった状態になっていると推測できるのでしょうか・・・
転覆病のきざし・・・?
転覆病といえば、金魚が逆さまになってしまう病気ですが、その逆で沈んでしまうということもあるようです。転覆病と一緒に考えるのは違うのかもしれませんが、やはり、金魚の浮き袋の異常による病気が発症している可能正があります。
金魚が逆立ちのような状態で動かない場合などは、すでに軽い転覆病を発症していて、その金魚が寝ている場合などに考えられそうです。
転覆病は金魚の浮き袋や胃腸の調子が悪い場合に発病することも多いので、消化の良い餌などに変えてあげることで元気に解消することもあります。
いくら金魚が餌をばくばく食べるからといって消化の悪い餌を与え続けると思わぬ病気を発病することになるかもしれないということですね。
本当に金魚に元気がない場合は病気の症状が発症してませんか?
もちろん、転覆病だけじゃ無く他の病気の疑いもあります。ある意味他の病気の方が金魚の死に直結する場合があるので怖い場合のほうが多いです。いくつか例をあげてみると尾ぐされ病や水カビ病、松かさ病、えら病などです。他にも病気はありますが、これらの病気は体のどこかに異常が発生していますので外見をじっと観察してみれば、症状を見つけられることが多いです。
ひと目で元気がない用に見えることもありますが、一見金魚の体に異変がないように見えても片方しかエラが動いていなかったり、エラの動きが早かったり、動きが遅くなっていた場合はエラ病なども考えられます。
また、元気がなくなっている場合はこれらの病気の発症の手前の段階まできている可能正もあります。本格的に病気が進行する前に、塩水浴などで体力の回復を考えてみるのもいいかもしれません。病気の発見は少しでも早いにこしたことはありませんね。金魚の病気については下記の記事を参考にして下さい。
餌を食べないようになっていたら見た目よりもずっと深刻な状態の可能正が高いのでより早い対応が求められます。
金魚を飼い始めたばかりなのに動かない・動かなくなった!
金魚を飼い始めたばかりの場合、アクアショップで買ってきたばかり、金魚すくいですくってきたばかりの時などに動かない・元気が無くなってきたという時は、金魚飼育初心者にありがちかも知れませんが、残念ながらあなたが作った飼育環境・水質がショップのものとあまりに違ったり、金魚飼育に適してなかったり、水質があっていなかったりなどという原因が考えられます。
下記のような道具を使用して十分に水合わせを行ったり、水質が悪化していないか確認して見ましょう。(もし今読んでいる方がお魚飼育の初心者なら下記の水質検査試験液ぐらいは使えるようになっておいたほうが便利かも。詳しいことは説明書を読めばわかるし、そのぐらいの知識はお魚飼育するなら絶対に知っとくべきなのでおすすめです)
あと、金魚すくいの金魚やミックス金魚として過密飼育の中から購入してきた金魚などは、弱っていたり病気を発生していたりという可能性が非常に高いので塩浴やメチレンブルー浴でのトリートメントはしておくことをおすすめします!
金魚の老化による寿命が近づいていませんか?
金魚は歳をとってくると若魚のような活発な動きをしないようになってきます。金魚は長生きと言われていても生き物なので当然、加齢により体力は衰えていきます。ヒレの張りや体色の艶など当然劣化して水槽の底でじっと動かなくなっている時間も増えてきます。
これは静かに見守るしかなくしかたのないことですが、金魚の品種によっても丈夫な品種と短命になりがちな品種では寿命も違いますし、また、育ってきた環境や与えられた餌などによっても寿命は変わってきます。5年で弱っていく金魚もいれば10歳になってもまだまだ元気な金魚もいるはずなので個体差は様々です。ですが金魚が沈んで横たわっているときなどは、いよいよの時が近いのでしょう。
寿命が迫った金魚には食べやすい餌をあたえたり、水流がない環境をつくってあげたりなるべく体力を消耗しない環境を整えてあげるようにして長生きさせてあげたいですね。
金魚が弱っていると感じたら・・・塩浴がおすすめ!
原因はわからないけど、とりあえず金魚の動きが鈍い、動かなくなった、水換えしたけどもとに戻らないでも病気なのかもわからないというときは、とりあえず塩浴してみるというのもいいでしょう。塩浴が万能とは言いませんが、体力の回復に効果があるのは確かで、うちの金魚達も塩浴で何匹でも命を救われています。(弱って他のが嘘みたいに塩浴で体力を回復することがあります)
原因がわからないけど弱っていると感じたらダメもとでも塩浴は必ずやっといた方がいい声を大にして言いたいです。詳しくは下の記事を参考にして下さい。
金魚が動かなくなった原因は?:まとめ
金魚が動かなくなる原因はいろいろな可能性が考えられます。夏のお祭りの金魚すくいなどですくってきた金魚などは特に最初から致命的な病気やけがをしている場合もあります。やはり常日頃から金魚をよく観察していること、定期的な飼育環境のメンテナンスが大事だと言えます。金魚がじっとしている場合は安易に寝ているだけと考えずに他の原因も考えるようにしてみましょう。
原因を早く見つけることで金魚の命が救える場合もあるかもしれませんよ(^^♪