どんぶり金魚の飼育方法と注意点!知らない初心者は失敗する

丹頂

どんぶり金魚って知ってますか?その名のとおり、どんぶりで金魚を飼おうという飼育方法のことです。この飼育方法に最低限必要な物はどんぶりと金魚だけで、いっさい他の道具を使用しません。ただ金魚飼育の初心者が知識もなく、いきなりどんぶりで金魚を飼育しようとすれば高確率で失敗することでしょう。そうなったら金魚が可哀そうですよね。だから少なくともここで書いてある知識ぐらいは身につけておいてほしいと思いこの記事を書いてみましたので、ぜひ役立てて下さい。

それではどんぶり金魚がどんなものか詳しく説明していきましょう。

金魚先生
どんぶり金魚として一番有名なのはピンポンパール!?
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どんぶりで金魚を飼育するために必要なもの

どんぶり金魚をやるたに、必要になる道具は、さきほどどんぶりと金魚だけといいましたが、正確には餌と水は必要です。それと水はカルキ抜きしたものを使用する事になりますので、カルキ抜きした水をすぐに用意できない人は中和剤(カルキ抜き)を常備しておきましょう。カルキ抜きは汲み置きしておけばいいので簡単ですが、カルキは地域によって入っている量も違うのでこれで絶対完全に抜けるという日数はありません。やはりカルキ抜き(中和剤)もできればもっておきたいところです。

金魚先生
水道水のカルキは必ず抜いてね!どんぶりもできれば大きめのもののほうがいいな!

どんぶりで金魚を飼育するということ

どんぶりで金魚を飼育することは、一見簡単そうに見えますが、濾過フィルターやエアポンプを使用しない為、全ての面倒を飼育者が見てあげる事になります。飼育する上で気をつけなければいけないことがたくさんあるので思い浮かぶだけでも注意点を書いてみます。

どんぶり金魚のどんぶり選び

どんぶり金魚

上の写真はどんぶりというよりお皿ですが、もちろんどんぶりじゃないといけないわけではありません。写真はちょっと容器が小さいので、実際はもっと大きくて深く水量が多い容器のほうが飼育は容易になります。どんぶりではなくなりますが、当然、洗面器やタライ、少しでも容器が大きい方が金魚の負担は減ることになります。

本当にどんぶりで飼育することもできますが、やはり水量が少なくなるほど管理はシビアになっていきます。少なくとも金魚の体高の2倍以上の水深はほしいところです。深い水深と広い開口部、水量のある多い容器を用意する方が飼育は容易になります。

どんぶりに金魚を入れる(トリートメントもする)

金魚を金魚屋さんから購入してきたら(お祭りの金魚すくいで掬ってきても同じですが)できれば、どんぶり金魚にしたい金魚をトリートメントしてあげましょう。1リットルの水に約5gほどの割合で加えて作る、0.5%の濃度の食塩水でトリートメントを行うようにしましょう。塩水浴でトリートメントをするのに必要な期間は約2週間ほどとされており、よく聞く話ですが最初の3日間は絶食させましょう。金魚はすぐにでも餌を欲しがるはずですがそこは我慢です。

熱帯魚屋さんやホームセンターの観賞魚コーナーにいくとトリートメント中の魚を見かけることもあると思いますが、なぜ、トリートメントを行うのかというと金魚屋さんで金魚を買ってきたとしても我が家と金魚屋さんで水質も環境も違うのはもちろん、金魚屋さんから我が家へとたどり着くまでに数多くのストレスを受け金魚が弱っているからです。

網で、掬われたり、空気中にさらされたり、車で揺られたりと小さな金魚にしてみれば、大変なストレスを感じることになります。そんな弱った体調を整えるのがトリートメントです。絶食させる理由は弱った体では金魚も消化不良をおこし、下痢になります。お腹を壊した金魚が大量に糞をして、飼育水を汚し・・・という悪循環が続きます。そんな時は体調が整うまでそっとトリートメントしておくのが一番です。

金魚先生
塩水浴で体力の回復を!

どんぶり金魚に餌を!

最初の3日間が過ぎたらどんぶり金魚に餌を与え始めるころです。1粒ずつ餌を与えてみて食べるようなら一日に1日に2~3粒ほどに餌を増やし、トリートメント期間はその餌の量を保つようにします。可哀想な気もしますが金魚は多少は断食しても死なない魚なのです。

その後トリートメント期間を終えたら少しずつ餌の量を増やしていきましょう。飼育する金魚の種類や大きさにもよると思いますが、とにかく少なめに与えることが、結果的には長生きさせる事につながります。餌を与えすぎるということは食べ残しや糞が増え、アンモニア等が急激に水を悪化させる原因になるからです。

金魚先生
餌は少なめのほうが水が汚れにくい!

どんぶり金魚の水換え

どんぶり金魚は容器に入っている水量が少ない為、どうしても夏などの金魚の活性があがっていて水質が悪化しやすいシーズンには毎日のように水替えをする必要がでてきます。(上手い人は一週間に一度でもよかったりしますが、水換えのタイミングが遅れると即、どんぶり金魚の死につながります)水替えをする際、どんぶりに入った金魚ごと他の容器に移動し、どんぶりを軽く洗ったあと、新しい水をどんぶりに注ぎ金魚を移し替えます。その時、どんぶり金魚と同じような環境(設置場所)のバケツなどに汲み置きしておいた水を使うほうが水温の変化も少なく金魚与えるストレスも減らすことができます。

金魚を移動する祭、金魚を掬う時は、網ですくうよりも、手で水ごと金魚をすくって移動したほうが金魚の体を傷めずにすむでしょう。そういった意味でも動きの速い金魚よりもピンポンパールなどの動きの遅い金魚のほうがどんぶり金魚には向いているともいえます。どんぶり金魚を継続するには水換えはとても重要で、水質の悪化も水質変化も大きな容量の水槽などに比べると桁違いに早いということを心にとどめておきましょう。

出張や旅行、家を数日間、留守にする場合に気をつけること

どんぶりで金魚を飼育しているから旅行にいけない、出張にいけないなどはもちろんそんなのは無理な話です。家に水替えや餌やりをしてくれる人が残っていればいいですが、そうでない場合もでてきます。では家を留守にする間、餌を与えることができないのだから、たくさん餌をあげておこうと思うかもしれません。ですがそれは間違いです!

家を留守にする間、当然、水替えをすることができません。水替えができないということは、金魚にたくさん糞をされるとアンモニアなどが大量に発生し、急激に水質が悪化する為、水替えしてもらえないどんぶり金魚には致命傷になりかねません。留守にする前は、むしろ餌を控えて排泄物の量を抑えるようにし、家をでる前に、きっちりと水替えをすませて外出することが金魚にたいする優しさです。(できるなら、どんぶりじゃなくて水量の多い大きめの容器に移してあげてるほうがいいと思いますが。)

どんぶり金魚の酸素とエアレーションについて

どんぶり金魚はエアレーションなど使用しない飼育方法と書きましたが、ここで大きな注意が必要です。どんぶり金魚でエアレーションしないのであれば、エアレーションせずとも全く問題ないサイズのどんぶり(容器)と金魚のサイズを考える必要があります。単純にどんぶりが小さい割に金魚が大きいと当然、酸素が足りず、酸欠になります。逆におおきなどんぶり(容器)な割に金魚が小さければ酸素には余裕ができます。(大きくても縦長のボトル状だと空気と触れる面積が少ないので酸素が少量しか溶け込みません)

金魚が水面にむかってずっとパクパクしているようでは、酸欠の兆候の可能正があるのでそんな状態ではとても長生きさせることはできません。金魚をよーく観察するようにしましょう。また、酸欠になっているからといって、普通に小さなどんぶりにエアレーションすると水流ができてどんぶりの中は洗濯機のような状態になり金魚に大きなストレスがかかります。エアレーションするならするで、水流などほぼできないほどの少量に抑える必要があります。

どんぶりで金魚を飼育するにしても酸素が足りているのか、酸欠にならないようなベストなバランスを考えるようにしましょう。

どんぶりで飼育する金魚の種類を考える。最適な金魚はピンポンパール?

どんぶり(またはどんぶり並みの小さな容器)で飼育するという環境を考えれば、もちろん大きい金魚は論外です。小さな金魚で、しかも泳ぎの遅い大人しい金魚がおすすめです。フナの特徴を強く残し、泳ぎが上手で飛び出しの危険性が高い和金などはどんぶり金魚にはあまり向いてない種類です。

金魚の体型でいえば、小さな琉金やらんちゅう型の金魚がどんぶり金魚には向いています。

なかでも条件に当てはまる金魚といえばピンポンパールなどが適しているといえるでしょう。ピンポンパールなら泳ぎが下手で飛び出しのリスクも低く成長の速度も早いわけではありません。(成長速度は飼い主の餌の与え方などにもよりますが)とはいえ、ピンポンパールといえど金魚も成長してきますので、大きくなれば水を汚すスピードも速くなり小さな容器での飼育はどんどん難しくなってきます。やはり、どんぶり程度の大きさの容器で金魚を楽しむのは金魚が小さいうちがいいですね。

金魚先生
ピンポンパールでも体が成長してくるとどんぶりがキツイ!

どんぶりで金魚を飼育できる期間・寿命は?どんぶり金魚を長生きさせる方法

どんぶりで金魚を飼育できる期間はどのくらいか?どのくらいの寿命になるのか?という話になると金魚の成長具合によると思います。大きくなりすぎれば一年でもどんぶり飼育はむずかしくなりますし、餌などを控えめにして、うまく小さい体で健康な状態を維持できるようなら数年間飼育することも可能でしょう。

成長するに従い、よりどんぶりが狭くなり水を汚すスピードが早くなったり必要な酸素の量も増えたりしますので余計に手間がかかるようになってきます。どんぶり金魚の寿命は飼い主がどんぶり金魚に対してどれだけの手間をかけられるか、ということで変わってくると思います。数年飼育できる人もいると思いますし、数ヶ月で死なせてしまう人もいるでしょう。

どんぶり飼育で金魚を長生きさせるとなると、とにかく徹底して餌の量の管理を(一日に何粒とか決めておく・糞がたくさんでる時は餌の与えすぎの可能性も)しましょう。餌の量は金魚の排泄物の量にも、水質の悪化にも直接関係してくるので与え過ぎは厳禁でなるべく少ない量の餌で飼育するのがポイントです。

どちらにしてもどんぶりで飼育するのと、広い容器でのびのびと飼育するのでは、金魚の大きさも寿命も大きく変わってきますので、金魚が大きくなったらどんぶりではなく大きな飼育容器に移してあげるのが金魚にとっては幸せなことではないでしょうか。どちらにしろ、10年間、おなじどんぶりで同じ金魚を飼育するというようなことはおそらく無理ではないでしょうか。

どんぶり金魚に水草を入れる?水草の種類は?

どんぶり金魚に水草を入れたほうが良いのか?という質問もありますが、それは通常の金魚飼育では良いといえますが悪い場合もあります。水草をいれたほうが良いという点は、金魚が落ち着くこと、水草の種類によっては水草が金魚の非常食にもなるということです。さらに、金魚の糞尿からでる有毒な成分を水草が多少なりとも吸収してくれるというメリットはあります。

もちろん、陽当たりがよければ光合成をして酸素も供給してくれます。ただし、いいことばかりでもなく水草が枯れると水質は悪化し、水草をいれすぎると夜に水草が呼吸して水中の酸素を消費して酸欠がおこる可能性もあります。

もし、水草や浮草を入れる場合の水草の選び方ですが、金魚藻といわれる水草の中でも底床に根をはるタイプのカボンバなどの水草は当然使用できず、使用できる水草といえば、根を貼らなくても成長できるマツモやアナカリス、浮草のアマゾンフロッグビットなどになります。ただし、いずれの水草も育成が簡単な種類とはいえ、ある程度の光量は必要になりますので水草を長期維持したい場合などはライトなどの照明器具が必要になって来るかもしれません。

どんぶりの参考動画

どんぶりで金魚を飼育する時のメリット

  1. 容器が小さいので金魚をいろんな場所で飼育できる一匹に愛情を注げる
  2. とにかく可愛い
  3. 掃除などメンテナンスの手間が皿洗い一枚程度の労力で済む

どんぶりで金魚を飼育するデメリット

  1. とにかく換えが大事!水量が少ないため、水質の悪化に気をつかう
  2. 設置場所に気を付けなければ、水温上昇でゆで金魚に!
  3. 家を留守にする際は水替えや餌を控えたり細心の注意が必要!
  4. 大きい金魚、泳ぎが速く、活発な金魚はどんぶり飼育は難しい。
  5. 大きい飼育容器に比べるとどうしてもストレスがかかるので短命になりがち
  6. 夏場は特に酸欠に注意しないといけない

どんぶり金魚はかわいそうな飼い方?

確かにどんぶり金魚という飼育方法はかわいそうと言う意見もあります。(例えば、コップやグラスで飼育するコッピーやベタなどもよくかわそうと言われることがあります)意見はそれぞれですが、きちんと面倒をみることができ、それなりに余裕をもったどんぶり(容器)で正しい飼育方法で長生きさせることができる短期的な飼育方法なら全然ありなんじゃないかと思います。(確かにアクアリウム初心者が難易度高めのどんぶり金魚という飼育方法に挑んで金魚を死なせてしまうのはかわいそうですが)

ただ、どうしてもどんぶり金魚は普通の飼育方法に比べても、狭いどんぶりに自由のない過酷な環境で飼育されることが多くなるわけで、かわいそうという意見も全然否定はできませんよね。

どんぶり金魚は全て飼い主さんの愛情次第!

いかがでしたか?上のメリットとデメリットを見てみるとわかる通り、どんぶり金魚がいかに繊細な飼育方法かわかるはずです。どんぶりで金魚を飼育するのはかわいそうという意見も確かです。ただ愛情をもって飼育できればとても可愛い飼育方法でもあります。もしどんぶり金魚に挑戦するのであれば、それなりの心構えで臨み、金魚を長生きさせるように愛情を注ぐようにしましょう!

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どんぶり金魚はおすすめか
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