金魚の転覆病の原因と治療!なぜ金魚がひっくり返る?(逆さまになる)転覆病は治るの?

転覆病の金魚

ある日、金魚が逆さまにひっくり返る病気、転覆病は金魚やメダカ、熱帯魚でもいろいろな魚で見られる病気で、上の画像のようにお腹を水面に向けて逆さまにひっくり返り金魚が通常通り泳げなくなる病気です。知らないと発病した時にとても焦るかもしれませんがちゃんと仕組みを理解しておけば転覆病は治療できる場合もあります。ということで転覆病について紹介してみます。

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転覆病について なぜ金魚が逆さまにひっくり返るのか?

それでは転覆病について詳しく知っていきましょう。

琉金やピンポンパールなど体の丸い金魚は特に注意!

転覆病の原因

転覆病にかかってしまう原因はいろいろあります。もっとも多い原因が金魚の餌やりに関するものです。具体的にどういった餌の問題が転覆病につながるのかというと、1.餌の与えすぎ、2.古い餌を使用している、状態の悪い餌を与えた、3.消化の悪い餌を与えてしまった、4.餌を与えた後に急な水温の低下があった、といったことが原因となることが多いようです。

この問題に関しては餌や飼育環境に気をつければ解決できる問題ともいえます。次にエア食いという、水面で口をパクパクしているあの行動に問題があるとも言われています。水面に浮いていてる餌を食べる姿を見たことがあると思いますが、金魚は浮いている餌を食べる時、餌と一緒に空気ごと吸い込みます。その空気を吸い込むという行為が問題ともされています。

また、単純に金魚が泳いでいる水槽への振動や、周囲の騒音、水槽の環境の変化や悪化などのストレスなども転覆病の原因になりえるようです。

金魚の転覆病は餌が原因という可能性も?転覆病におすすめの餌は?

金魚の餌にはいろいろありますが、常に同じ餌だけを与えていたり偏った餌やりで、金魚が転覆病を発症しているという可能性がないわけではありません。例えば消化の悪そうな動物性の餌ばかりだったなと思えば、量を減らしてみたり、餌の半分を整腸作用のある植物性のものに変えてみたりしてみれば、もし転覆病の原因が餌なのであればそれだけで回復する可能性は十分あります。

金魚を断食させてみて、転覆病の症状がなくなったり、和らいだ場合は餌を変えてみるということを十分に検討してみたほうがよいでしょう。

転覆病におすすめの餌、どの餌が転覆病にいいのかずばりこれというのは難しいですが個人的には、ミジンコウキクサなんかもいいんじゃないかと思います。

他には植物性の餌としてクロレラスピルリナなども効果的な餌と言えるでしょう。要は植物性の餌を与えて胃腸の調子をよくしましょうということです。人間でもそうですが、金魚の餌選びというのも健康にかかわってくるので重要なんですね。

 

 

転覆病についての参考動画

転覆病にかかるとどうなる?症状は?転覆しやすい金魚の種類は?

転覆病の症状は上記の動画の通り、金魚が水面に上を向けてひっくり返り普通に泳ぐことができなくなります。発症するとなかなか治りにくい病気で症状が悪化する前の初期症状で、飼育者が気づいてあげることが重要です。

転覆病の初期症状は、夕方から夜間にかけて水面近くに金魚が逆さまにひっくり返ってぷかぷかういてくるようになり、泳いでいないと常に水面に浮いてくるというような状態になってきます。そのまま症状が進行していくと金魚が斜めにしか泳げなくなってきて、最終的には水面付近でひっくり返る転覆状態になります。

そうなってしまうと水中に泳いでいでいこうとしてもぷかぷかと浮いてしまい、餌をとるのが困難になってきたり、常に水面から体の一部が露出するというような状況になってきます。もちろん金魚が餌を食べることができなくなっても、衰弱して死んでしまいますし、体が水面から露出する場合も露出部分がダメージをうけて、それらが原因で死んでしまう場合もあります。

よーく金魚を観察してみて金魚の背中やお腹がダメージを受けて赤くなってたりする場合は、たまに水面からその部分がでているかもしれないので転覆病を発症している可能性があります。また他には金魚が前のめりで泳いでいるように見える場合も転覆病で体が浮いてくる症状に逆らって前のめりで泳いでいるという可能性があります。

琉金や、ランチュウ、ピンポンパール、メダカでいえばダルマメダカなど、丸い体型をした、いわゆる長手ではなく丸手の体型をした魚は特に発症しやすい病気です。

やはり、金魚は改良品種ということで、原種から離れた体型の金魚ほど、弱いというのは仕方のないことでもあるんです。

金魚が転覆病にかかった場合はどう対処すればいい?転覆病の治療法は?

とはいえ、何もせずに転覆病を放っておけば、死んでしまう確率は上がるばかりです。なのでできる治療はやってあげましょう。ということで一般的な転覆病の治療方法について説明していきます。(転覆病はわりと原因がいろいろなので治療法もいろいろです)

転覆病の治療 水温が高い容器へと隔離してみる

実際に私が飼育しているピンポンパールや、琉金も秋から冬への季節の変わり目に完全な転覆病を発症したり、転覆病の兆しが見えたことは何度もありました。幸い私の場合は、飼育水槽を移動し、水温の高い水槽に隔離し、絶食させておくだけで症状は改善されました。

それでも転覆病が治る兆しがない場合は以下の様な本格的な治療を考えていきましょう。

転覆病の治療 絶食させて塩水浴をさせる

まずは、転覆病を発症した金魚をバケツやタライなど別の容器に隔離するようにしましょう。隔離した後は0.5%程度の塩水を使用して塩水浴させることになります。(0.5%の塩水浴とは水1リットル対し、塩が5グラムの塩水です)それから、ヒーターを使用して水温を徐々に上げていきましょう。

もちろん急激な水温の変化は金魚に大きな負担をかけることになりますので、できれば1日1~2度ずつ、少なくとも一気に5℃以上水温をあげるようなことは避けた方が良いです。治療をしていると、水温が上がることによって、金魚の消化不良が解消されお腹にたまっていた、転覆病の原因になる糞やガスが排出されていきます。

糞が排出されたら水質の悪化を防ぐために、こまめに取り除くようにしましょう。また、治療中は水質や水温を一定に保つように水換えを行い、水温が25℃で塩水の濃度が0.5%の状態を保つようにしましょう。

やっぱり塩は手放せない!


金魚の転覆病の薬 治療薬はあるのか?完治はできる?

転覆病をピンポイントで治せる薬・治療薬はあるの?と言われるとはっきりしたものは無い!といった感じでしょうか。ただ、てんぷく快全液なる商品は存在しています。

ただ、これは転覆病の治療薬というより、栄養剤的な意味が強いようです。金魚の転覆病の原因はひとつではないので、この薬・治療薬がはまれば効果は期待できますが、そもそも原因が別のところからきているのであれば回復は期待できません。とはいえ、この薬?で金魚の転覆病が治ることが無いともいいきれないので、原因がわからない場合や初心者がダメもとですがってみる価値はあるかも知れません。まあ、試してみるのも全然ありでしょう。

ただ、これで一時的に治ったとしても実際は餌に問題があるのか?水温の低下などが問題なのか?など根本的な原因を突き詰めなければ完治や予防は難しいです。また、それらのどれにも当てはまらないその金魚が生まれ持った疾患などであればやはり完治は難しいですね。

金魚の転覆病を予防するには?

転覆病を予防するにはいくつか気を付ける点がありますので知っておいてください。

食べ過ぎると転覆病を発症する金魚は最初から餌の量に気を付ける

金魚には食べ過ぎたら、即 転覆病の兆しを見せる個体もいます。ちょっと餌を食べすぎると水面近くに浮いてきて、場合によっては、水面から背びれが出たままになってしまうのです。うちにいる土佐金の一匹がまさにその状態で、金魚屋さんから、うちにきた時にはすでにひっくり返りそうな兆しはありました。

そして他の金魚と同量の餌を食べただけでも、いち早くひっくり返りそうな転覆病の兆しを見せます。このような個体は転覆病を発症しそうになっても構わず餌は食べようとするので(当たり前ですが)飼い主のさじ加減で餌をセーブしてあげるしかないですね。私は人間でいう持病のようなものと割り切っているところもあります。

こういう転覆病は治らないような気もしますが、私は金魚の成長とともに自然に治らないかなあと期待はしています。(まあ、その個体の状態をみて、最初から餌を控えめにすることを心がければ大丈夫なんですが)

金魚が逆さまに沈む場合は転覆病ではない!?

金魚の転覆病の症状は一般的に水面近くに浮いて来たりひっくり返ったりするというものです。金魚が逆さまになって底面に沈んだ場合は転覆病とは違いガスがたまったりとかそういう問題ではなく、そもそも浮袋に重大な病気を発症していたり、体力が極端に落ちていたり、水質が猛烈に悪化していたりと違う原因です。水面近くに浮いてくる転覆病とは違うので原因をなんとか突き止めてみてください。

冬が近くなってくると餌の量を減らす

やはり餌の消化不良でガスや糞がたまることにより転覆病を発症するというこが多いということで、水温が下がり金魚の活性、内臓の消化機能が低下してくる水温の下がってくる時期には、たとえ金魚が餌を欲しがっているとしても餌を控えめにするということは大切です。

ヒーターを入れて水温を保つ  :金魚の転覆病にはヒーターも有効!?

金魚水槽にヒーターを入れて水温の低下を防ぐことにより、転覆病を防げる可能性もあります。消化不良によるガスだまりなどが原因の場合は、水温の低下を防ぐことで金魚の消化機能の低下を防ぐことができるからです。寒い季節になって金魚が転覆病を発病した!という場合は、ヒーターを使用することにより転覆病を解消することも多いでしょう。

ただ、この場合は一時的に水温をあげて転覆病が納まっても、またヒーターの使用をやめてしまうと再度転覆病を発症する可能性が高いです。個人的には転覆病を発症する金魚がいる水槽は水温が下がる季節はヒーターを入れっぱなしのほうが良いんじゃないかと思います。(そうなると屋外飼育はほとんど無理ということにもなりますが)

屋外飼育のメダカなどもそうなんですが、やっぱり冬になると丸手のメダカは転覆病を発症する確率が非常に高いです。やっぱり、水温は転覆病に大きく関係しているんです。

水温を下げずに転覆病から守ってね

エア食いが原因と考えられる場合

金魚のエア食いが転覆病の直接の原因になるというのかは別として、予防としての方法を書いておきます。金魚が水面で餌を探してパクパクして空気を吸い込むエア食いですが、水面に浮遊するタイプの餌ずっと与えていることによりこの癖がつきやすくなるともされています。

これを防ぐには(完璧に防げるとは思えませんが)餌を浮遊性のもの意外に沈下性のものも与えるようにして餌が水面にあるという認識を金魚にかえさせるということです。金魚に癖がつく前に沈下性の餌も与えるようにしておくと(または沈下性の餌に切り替える)有効かもしれませんね。

ただ、エア食いについては、本当にこれが原因になることがあるのか?ということ自体さだかではありません。

転覆病について:まとめ

転覆病は発症したからすぐに死んでしまうというような病気ではありませんが、やはり、餌もとりにくくなりますし、ひっくり返っているとお腹が乾いてきたりして死んでしまうという場合もありますので早めに初期症状を発見して早めの治療を心がけるようにしましょう。

とりあえず、転覆病の初期症状がでる前に最初からなるべく消化の良い餌を与えることを心がけ、水温が低下しすぎないように気をつけておくようにしましょう。

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転覆病の金魚

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