皆さんはタナゴって知ってますか?金魚やメダカのことは知っていてもタナゴってなに?って言う人も多いのではないでしょうか。実はタナゴという魚は日本淡水魚の中でもとても魅力的で人気のある観賞魚としても有名なんですよ(^^)
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タナゴを飼育する為にはタナゴについて知っておこう
タナゴという呼び方は魚はタナゴ亜科魚類の総称として使用されていることも多く、そういった意味でタナゴというと種類もいろいろです。海にいるウミタナゴなどは、実際は淡水のタナゴとは全く別の種類です。日本の河川でよく見られるタナゴは釣りの対象にも観賞用にもよく見かけることのある魚なので是非、タナゴについて知っておきましょう。
タナゴの生息地や生息地の環境、生態は?
それではタナゴはどんな場所に生息しているのか?どんな環境に生息しているのか?ということから知っておきましょう。タナゴを飼育する際に大きな助けになってくれますよ(^^♪
タナゴの生息地・環境・種類について
本種のタナゴは日本の固有種で、本州の関東地方より北の太平洋側だけに生息しています。この本種のタナゴは各地で数が激減していて絶滅危惧種にもされています。一方、タナゴ類というくくりでいうとタナゴにもヤリタナゴ、アカヒレタビラ、アブラボテ、ニッポンバラタナゴなど十数種類のタナゴが日本各地に生息しています。
美しい婚姻色で観賞用に人気の高いタイリクバラタナゴなどは実は外来種でアジア大陸東部、台湾島原産とされ、主にタナゴが卵を産み付ける二枚貝を移入させたことにより日本各地に広がっていったようです。非常に美しいタリクバラタナゴですが、日本固有のタナゴと比べてもタイリクバラタナゴのほう優先種になりやすい(同じ環境に日本固有のタナゴなど競合する魚がい場合、タイリクバラナタゴのほうが増えやすい)といった意味ではやっかいな魚とも言えますね。
生息地は、タナゴの種類によって違いがありますが、ほとんどのタナゴは湖や池、河川の下流などで水草が繁茂していてほとんど水の流れのない止水域に生息しています。小さなため池や用水路などでも見かけることができる為、よく釣りの対象として親しまれていてる日本ではわりと身近な魚でもあります。
タナゴの生態、寿命・食性、餌について
タナゴは雑食である為、野生では、動物性のものから植物性のものまでいろいろなものを食べています。例えば、アカムシやイトミミズ、ミジンコなど動物性のものから、植物性のもので言えば水草やアオミドロなどの藻類など柔らかいものを好んで食べています。、飼育下では植物性の餌を与えた方が長生きするとの声もあります。
タナゴの寿命については飼育環境がよければ、5年程度は生きてくれます。もとろんこれはタナゴの種類により、多少の違いがあったりすると思いますがそれより大きな要因は飼育環境でしょう。ストレスのない環境でのびのびと育ててあげましょう。
タナゴの飼育方法についての注意点
それでは実際にタナゴを飼育する際に気をつけることや手順、注意点について説明していきます。
タナゴの飼育は簡単?難しい?
タナゴはの飼育の難易度については簡単な部類に入ると思います。野生のタナゴを釣ったことがある人はしっていると思いますが、わりとタナゴは水質が綺麗ではない場所でも生きていけます。長い間、人の手によって改良されてきた金魚などに比べれば難しいかもしれませんが、日本の在来種ということもあり、日本の水に適応させるという手間もなく飼育することもない為、外国産の魚に比べるとやはり飼育は簡単と言えます。
タナゴを飼育する水槽・容器を準備しよう
まずは、タナゴを飼育する水槽や容器を準備しましょう。タナゴは、種類にもより小型のものから大型のものまでいて、大きい種類が15センチほどの大きさです。まだ小さいサイズの場合は少量の水量で飼育できますが、大きくなることを考えた場合の目安は次のような水量が目安にできます。
カゼトゲタナゴなどの小型種なら、目安として一匹あたり、2~3リットルかの水で飼育できます。アブラボテなどの中型のサイズのタナゴなら約5リットルに付き一匹、比較的大型になるヤリタナゴやカネヒラなどは10リットルに一匹程度で考えておきましょう。もちろん、飼育数に対して水の量が多いのはいいことですので、先ほどの水量より多い分にはかまいません。
タナゴの成長を考えた水槽の大きさで言えば、45センチ水槽以上にはしておきたいところです。45センチ水槽についての記事も書いていますので参考にしてみてください。
カネヒラなどの大型の種類ならば、最終的に60センチ水槽以上の大型水槽で飼育したほうが余裕をもって飼育できます。こちらも60センチ水槽の紹介記事を参考にしてみてください。
タナゴを飼育する際の水温について
タナゴも日本で生息しているだけあり、適温で言えば20℃程度ですが幅広い水温に耐えることができるの水槽等、飼育容器の設置場所さえ考えれば屋外で飼育もできます。飼育できる水温の目安としては約5℃~30℃程度といったところでしょうか。ただし、他の魚でも同じですが急激な水温の上昇などには弱いので夏は30℃以下の水温で収まる程度にしましょう。水温が高くなる方が魚の活性は上がるので大きくしたい場合や繁殖を考えた場合は25℃程度の水温を保つとよいでしょう。
タナゴの飼育水はどんなの?水質について
タナゴは日本にも生息している淡水魚で、あまり、水質(ph)などは気にせず飼育できます。弱酸性~弱アルカリ性の中性付近の水質のであれば問題なく飼育することができます。ただし、極端なアルカリ性や酸性に傾かないように注意しておいてください。
もちろん、水質にはそれほど気をつかわなくてもいいとはいったもののカルキ抜きは必ず行ってくだささい。カルキ抜きの方法については他の記事でも書いていますので参考にして下さい。どんな丈夫な魚であれ、カルキ抜き必ずやっておくべきということです。
タナゴを飼育する際の低床、底砂について
タナゴは野生でもいろいろな環境で生息しているように低床・底砂もあまり気にせず飼育できます。例えば大磯砂や田砂であっても問題ありません。もちろん、ソイルなどでも問題ありません。どちらかというとどんな水草を植えるか、繁殖を考えて二枚貝をいれるか、ということを考えて底砂を選ぶといいでしょう。
タナゴの餌について
タナゴは雑食でいろいろな餌を食べてくれますが、自然では先に書いたようにアカムシやイトミミズミジンコなども補食しています。こういった活き餌であれば食いつきも抜群ですのでオススメです。ただし、常に活き餌を与えられるわけでもないと思いますので人工餌を主にして時々、活き餌といった感じでもいいでしょう。
もちろん、活き餌などは必須ではなく人工餌だけでも十分飼育できますので餌に関してはあまり難しく考えなくても良いです。
タナゴにエアレーション(ぶくぶく)や濾過フィルターは必要?
タナゴの飼育の飼育にエアレーション(ぶくぶく)は必要かというと、使用した方がよいというのは確かです。ただし、飼育数に対して水量に余裕があり屋外での飼育のように風が吹いたり、水面が揺れて酸素が水中に自然に溶け込むような環境があれば無くても大丈夫です。
外掛け式の濾過フィルターなど、水流が発生するような濾過フィルターなら自然と酸素は溶け込みますのでわざわざエアレーションをする必要がない場合もあります。ただし、エアレーションが必要ないのは先ほどもいったように水量に余裕があったり、飼育数が少ない場合です。例え飼育数が少なくてもタナゴ自体が大きく育っていれば酸素の消費も大きくなってきますのでエアレーションはするべきです。
基本は、濾過フィルターにプラスしてエアレーション、または外掛けフィルターなどの濾過フィルターにプラスして投げ込み式フィルターなどがオススメです。
タナゴと水草について
タナゴと水草については、極端に言えば、水草は必要ありません。ただ、魚にとって水草をいれるメリットもたくさんありますのでいれておくにこしたことはありません。もちろん、熱帯魚でみるような美しい水草水槽(たくさんの美しい水草を維持するためにクーラーが必要だったりしますが)でタナゴを飼育することも可能です。
例えば、日本産の淡水魚ですので、アナカリスやマツモなどの定番の水草もいいでしょう。これらの種はタナゴに食べられても頑丈な上、繁殖させるのも簡単ですのでおすすめです。タナゴのサラダとしてもいいでしょう。
逆に食べられたくない場合はアヌビアスなどの葉の堅い水草にするとよいです。
タナゴの産卵・繁殖は可能?水槽でも繁殖できるのか?
ほとんどのタナゴは春に卵を産みます。もちろん、タナゴは水槽でも産卵、繁殖させることは可能です。タナゴを飼育したことのない人は驚くと思いますが、タナゴは二枚貝に卵を産み付けるという産卵方法をとります。したがって、人工授精などでない限りはタナゴの産卵・繁殖には二枚貝が必要になります。先ほどの低床などの説明でどの低床でも良いとは書きましたが、産卵・繁殖のことを考えれば、より二枚貝を飼育しやすいものを選ぶべきでしょう。
春先あたりに水温が20℃をこえるようになってくれば産卵行動が見られるようになります。二枚貝が入った水槽ならタナゴの雌から長い産卵管がでて、二枚貝に産み付けます。タナゴの産卵は簡単かもしれませんが、むしろ二枚貝を長生きさせるということのほうが難しいので、二枚貝をある程度飼育できる知識が必要にもなります。
とはいえ、たくさんの方が繁殖に成功していて、タナゴが卵を産み付ける二枚貝もたくさん販売されていますのでぜひ挑戦してみてください。
金魚やメダカとタナゴの混泳は可能?
結論からいってしまえば、混泳は可能です。金魚やメダカ、タナゴはあまりお互いに観賞することはありませんし、凶暴な性格でもありません。ただし、混泳させる場合はいくつかの注意天はあります。
極端にサイズの違う魚との混泳は避ける
例えば10センチ以上に成長したタナゴとまだ小さなメダカでは、メダカがタナゴの口に入るような場合は食べられてしまうこともあります。金魚の場合は、金魚の方がタナゴより明らかに大きければ金魚が小さなタナゴの稚魚を食べてしまうこともあるでしょう。いずれにしても大きさが極端に違うものは混泳はしないほうがよいです。
金魚とタナゴを飼育する場合は種類にも注意
いくら同程度の大きさの金魚とタナゴでもピンポンパールや琉金、らんちゅうなど泳ぎの苦手な種類の金魚とは混泳は避けたほうがいい場合があります。タナゴは動きが速い魚ですので泳ぎの遅い種類の金魚の分まで餌を食べてしまう場合があります。混泳させるなら、同じように泳ぎの得意な和金型の金魚(和金・コメット・朱文金等)との混泳がおすすめです。
タナゴの生態と飼育方法のまとめ
タナゴは性格もおとなしく日本淡水魚でも見応えのある婚姻色をみせてくれる美しい魚です。金魚などとの混泳も難しくありませんのでぜひ、和の美しさを感じさせるタナゴを飼育してみてはいかがでしょうか?海外の熱帯魚や、金魚ともまた違った美しさが発見できますよ(^^♪